安倍晋三首相の辞任が結果的に「神の一手」になっています。墜落していた政府支持率が急反発し、与党支持率は最高値に跳ね上がりました。安倍首相が望んだ次期政府も安着の手順です。日本人の政治観に対する指摘も出ています。
読売新聞が公開した調査の結果、安倍政府の支持率は52%で1カ月前より15ポイント急上昇。「不支持率」(支持しない割合)は逆に下がりました(54→38%)。安倍首相の7年8カ月の任期国政については「よくやった」という意見が74%(「非常に」+「ある程度」合算)と高い割合でした。
同紙は「健康悪化による辞任表明で、執権期間の国政に対する再評価が行われたものとみられる」と報道。
日本のTBSも同日、似たような世論調査の結果を公開しました。JNN(TBS系列)の5~6日の調査によると、安倍政府の支持率は62.4%で1カ月前より27.0ポイントも上昇。
この調査ではまた、自民党の支持率が43.2%と2012年の第2次安倍政権発足後最高値を記録し、首相当選が有力視される菅義偉官房長官が「ポスト安倍」候補の48%の選択率で1位でした。安倍首相が後任に望んだ菅長官は、「過去の世論調査では大きな存在感がありませんでした。
このような現象について、孫崎享外務省国際情報局長はツイッターで、「△国民の権力に対する隷属性△日本国内の民主主義が定着していない点△権力に抵抗した歴史がない」という点に原因を求めました。フジテレビの平井文夫首席解説委員は番組で「安倍さんごめんなさい」というのが理由だろうと語りました。 健康を理由に退くことにしたため、同情心が高まったという解釈です。
一方、安倍首相は12年12月26日から政権継続に成功して在任してきたが、先月28日、持病の潰瘍性大腸炎が再発し国政に困難が生じ得るという理由で辞任を宣言。コロナ19事態以後、安倍政府の支持率は危険水位(30%)に近く良くありませんでした。
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